Airnow(エアナウ) アプリ市場レポート
2022年3月号

国内Apple App Store

2021年度総括カテゴリ分析

 

今回のレポートは、前回同様2021年を振り返り、2020年に比較してどのカテゴリがダウンロード数、売上金額が増加・減少したのか、国内Apple App Storeのカテゴリにフォーカスしてレポートします。さらに2021年にダウンロード数、売上金額が増加したカテゴリに関しては、具体的にどのアプリが増加に貢献したのかの調査結果もレポートします。

まず2021年の国内Apple App Storeでのカテゴリ別年間ダウンロード数ランキング見てみましょう。トップは、やはり「ゲーム」カテゴリ。そのカテゴリ年間累計ダウンロー数は4.5億に迫る勢いで、他カテゴリを圧倒しています。2021年で特徴的なのは、2位には「ファイナンス」、3位に「写真/ビデオ」、4位に「ライフスタイル」がランクインしている点です。過去において「ゲーム」に続くカテゴリは、「エンターテインメント」「ソーシャルネットワーキング」がこのポジションにランクしていましたが、2021年では「ファイナンス」「写真/ビデオ」「ライフスタイル」が、これらを上回るダウンロード数となる結果となっています。

 

Figure 1 :

国内Apple App Store

2021年1月1日-12月31日(1年間)

カテゴリ別年間ダウンロード数ランキング

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – December 31, 2021, Japan)

 

次に2020年からのダウンロード数の増減をより明確にするために、その増加数と増加率を比較したものが下記Figure2です。これによれば、前述のように「ファイナンス」カテゴリが、増加数・増加率とも他カテゴリを大きく引き離して増加したことがわかります。その他2020年に比較してダウンロード数を増加させたカテゴリは、「ライフスタイル」「ゲーム」「ショッピング」「ユーティリティ」。また逆にダウンロード数を減少させたカテゴリは「ミュージック」「ブック」「エンターテインメント」「メディカル」の結果となっています。

 

Figure 2 :

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – December 31, 2021, Japan)

 

また、2020年からダウンロード数を増加させたトップ5カテゴリにフォーカスし、各カテゴリ内でどのアプリがダウンロード数増加に貢献したのか、そのトップ3アプリをピックアップしてみました。

トップの「ファイナンス」カテゴリで最大のダウンロード数増加を達成したアプリは、ZOZOTOWNの創設者前澤友作氏が設立したARIGATOBANKからリリースされた「kifutown」。このアプリは、個人間で寄付が出来るアプリで、特に2021年12年、このアプリを通して「全員お金贈りfrom宇宙」キャンペーンを実施。このキャンペーン参加者全員は必ず当選し、最大当選金額は100万円としたためダウンロードが急増したと考えられます。その他「ファイナンス」カテゴリでは、カードと連携して新しい便利機能を搭載した「エポスアプリ」、ドンキホーテの公式電子マネーアプリ「majica」が、カテゴリのダウンロード数増加に貢献しています。

「ライフスタイル」カテゴリでのダウンロード数増加貢献アプリは「トリマ」と「Miles」。両アプリともポイント獲得アプリで、自分が歩いた歩数、移動した距離がポイントに還元される非常にユニークなアプリとなっています。その他、「ゲーム」カテゴリでは、2021年最大のヒットアプリとなった「ウマ娘 プリティダービー」、ショッピングでは、若い女性をターゲットとした激安ファッション通販アプリ「SHEIN」、「ユーティリティ」では、自宅にプリンターがない場合でもセブンイレブンで印刷できるリモートワークのニーズに合致したアプリ「かんたんnetprint」が、各カテゴリのダウンロード増加に貢献したと考えられます。

 

Figure 3 :

国内Apple App Store

2021年1月1日-12月31日(1年間)

2020年からのダウンロード数増加数トップ5カテゴリ

ダウンロード数増加数トップ3アプリ

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – December 31, 2021, Japan)

 

次にダウンロード数同様、国内Apple App Storeでのカテゴリ別年間売上金額ランキング見てみましょう。トップは、やはり「ゲーム」カテゴリ。その年間累計売上金額は、2位「ブック」の8倍以上の数値となっており独占状態にあります。2位以下は、過去と比較して大差はなく、2位がコミックを中心とした「ブック」、3位がSNS、出会い/マッチングを中心とした「ソーシャルネットワークング」、4位が動画を中心とした「エンターテインメント」、5位が「ミュージック」となっています。

 

Figure 4 :

国内Apple App Store

2021年1月1日-12月31日(1年間)

カテゴリ別年間売上金額ランキング

 (Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – December 31, 2021, Japan)

 

更に、2020年からの売上金額の増減をその増加数と増加率を比較して見てみましょう。まずカテゴリ全体を俯瞰した場合、「教育」カテゴリを除いて、全カテゴリが前年を上回る売上であったことがわかります。

増加額で見た場合のトップは「ゲーム」。昨年から2.5億ドルに迫る売上増となっており、これに「ブック」「ソーシャルネットワーキング」「写真/ビデオ」「エンターテイメント」が続いています。一方、増加率で見た場合には、「写真/ビデオ」がトップ。これに長引くコロナ禍を影響して「仕事効率化」「ビジネス」「メディカル」が続く結果となっています。

 

Figure 5 :

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – December 31, 2021, Japan)

 

最後に、2020年から売上金額を増加させたトップ5カテゴリにフォーカスし、各カテゴリ内でどのアプリが売上金額増加に貢献したのか、そのトップ3アプリを見てみましょう。

まずトップ「ゲーム」カテゴリでの貢献度No.1アプリは「ウマ娘 プリティーダービー」。過去長期間に渡って「ゲーム」カテゴリの売上金額上位を独占してきた「パズル&ドラゴンズ」「モンスターストライク」「Fate/Grand Order」等を退け、空前のヒットアプリとなっています。

「ブック」カテゴリでの貢献アプリはコミックアプリの「ピッコマ」と「LINEマンガ」。特に「ピッコマ」は、コロナ禍による巣ごもり需要の恩恵を最も受けたアプリとも言われ、2021年のみならず、2020年でも大幅に売上を伸ばしています。「ソーシャルネットワークング」では、ライブ配信アプリの「Pococha Live」。2020年からの増加額ではカテゴリトップとなっていますが、こちらもコロナ禍で出会いの機会を失ったユーザーの支持を受けた出会い系/マッチングアプリの「タップル」「Pairs」がカテゴリ売上増に貢献していると思われます。その他「写真/ビデオ」カテゴリでは、広告表示なし&オフライン再生を可能とする有料サービスを導入した「YouTube」。「エンターテイメント」カテゴリでは、映画 /ドラマ /アニメだけでなく、マンガや雑誌といった電子書籍まで楽しめる「U-NEXT」がカテゴリ売上増に貢献した結果となっています。

 

Figure 6 :

国内Apple App Store

2021年1月1日-12月31日(1年間)

2020年からの売上金額増加額トップ5カテゴリ

売上金額増加額トップ3アプリ

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – December 31, 2021, Japan

 

 

 

 

 

iOS版「SHEIN – Online Fashion」アプリ 使用SDK一覧


弊社のパートナー、インターアローズが国内総代理店となっている米国MIXRANKは、データの取得が難しいiOSアプリ内での採用SDKデータを提供できることで、世界的に高い評価を得ています。今回はこのMIXRANKのデータを使用して、上記トピックスで紹介した激安ファッション通販アプリ「SHEIN」を取り上げ、このアプリが現在どのようなSDKを採用しているのかをレポートします。

下記Figure 7が、現在iOS版「SHEIN」アプリが採用しているSDKの一覧となります。「SHEIN」アプリの特徴としては、基本各分野、Appleが提供しているSDK(下記グレーのSDK)とGoogleが提供しているFirebase系のSDK(下記ブルーのSDK)を併用していることが分かります。しかしながら、「SHEIN」は中国企業の特性か、日本のアプリではあまり採用されていないSDKを多用していることが分かります。その中心が「GitHub」が提供しているSDKで、下記Figure 7内に薄いオレンジ色でマークされたSDKがそれに該当します。また広告関連では、日本でもユーザーが多い「Appsflyer」程度しか採用しておらず、また主要なアドネットワークもほとんど採用していないことが分かります。

 

Figure 7 :

Apple App Store

「SHEIN – Online Fashion」

採用SDK一覧

(Source : MIXRANK)

 


お知らせ:

「Airnow Data」データパートナー・プログラムに是非ご参加下さい

特別限定特典をご用意しております

 

アプリストアデータ「Airnow Data」では、よりデータ精度の高いアプリストアデータをユーザーの方々ご提供させていただく目的で、アプリパブリッシャー様を対象に「Airnow Data」データパートナーを募集することになりました。つきましては、下記をご参照の上、是非ご参加いただけますようお願い申し上げます。

 

データパートナープログラム概要:

■ Airnow Data」のデータ精度をさらに向上させるため、貴社のダウンロード数と売上金額データを共有させていただき、その対価として、データパートナー様限定の特典をご提供させていただくプログラムです。

■ このプログラムには現在、世界1,500社以上のアプリパブリッシャーの方々にご参加いただき、パートナーアプリ数は20,000製品を超えています。パートナーには「Universal Music Group」「Renault」「SimilarWeb」「inMobi」「KKBOX」等の業界をリードする企業様にもご参加いただいております。

■ 貴社からご提供されるデータは、「Airnow Data」の推定値算出アルゴリズムの精度を高めるためのみに使われます、データの販売、共有、解析、第三者に公開されることは決してございません。

 

データパートナー特典:

■ ご提供いただくアプリ数やアプリ内容にもよりますが、データパートナー様限定の特典をご提供させていただきます。詳しくは下記担当者までお問い合わせ下さい。

■ 貴社のデータをご提供いただくことは、結果として、貴社カテゴリのデータ精度が上がることになり、貴社はより精度の高いデータを、より低価格で入手することができます。

 

データパートナー参加方法:

■ ご参加は「Airnow Data」の専用ページから、30秒以内でご登録できます。またこのご登録にはSDKやコードをインストールする必要もございません。

■ 具体的には、「Apple Itunes Connect」「Google Play Account」内に、新規ユーザーとして貴社専用の弊社メールアドレスを追加していただくだけです。貴社のパスワードを共有させていただくことはございません。これだけで「Airnow Data」のデータパートナーに参加できます。

 

詳細は下記担当者までお問い合わせ下さい。是非「Airnow Data」データパートナー・プログラムにご参加いただけますようお願い申し上げます。

 

担当者:髙橋治彦

Email : takahashi@airnowjapan.com

 


Airnow社は、英国ロンドンに本社を持つ、アプリ・マネジメント・ソリューション提供会社です。アプリ市場分析データ、アプリ配信、アプリ・サイバーセキュリティ、アプリ・マネタイゼーションのサービスをワンストップで提供しています。Airnow Data(旧PrioriData)は、このAirnowのアプリ市場分析データサービス部門。アプリストア上でランキングされているアプリのダウンロード数、売上金額データを提供しています。デイリーベースで55カ国、カテゴリ分析、パブリッシャー市場占有状況、ダウンロード数、売上金額、DAU、MAU、及びARPDAU(1日のアクティブユーザー一人当たりの売上金額)のデータを提供しています。MAU、DAUは通常アプリに実装された測定用SDKを使い、モバイルアプリユーザをパネルとして推定値を出しますが、 Airnow Dataは、Airnow社傘下企業およびデータパートナーとの提携により150万社のデベロッパー及びパブリーシャーデータと、トラッキング対象ディバイスは35億とビックデータを活用し算出されているのが特徴です。クライアントにはHSBC, Mastercard, ebay, PayPal, Unilever, Sony, BMWなどがあります。

詳しくは https://www.airnowjapan.com/

 

米国サンフランシスコで生まれた先進的なテクノロジーデータ「MIXRANK」は、WebサイトテクノロジーからモバイルSDKデータ、ディスプレイ・テキスト広告まで、総括的にデータをトラックします。特にWebテクノロジーと、iOSを含むモバイルアプリ・SDKデータの両方をトラックしている企業はほとんどなく、MIXRANKが高い評価を受けてる理由の1つです。SDKに関しては、世界200カ国、アプリ及びアプリ内で採用されているSDKデータを提供。取得が難しいと言われるiOSのアプリデータに関しても、760万以上のiOSアプリの実装SDKデータを保有。さらにそれがいつ採用され、いつ削除されたかのデータも提供可能です。

詳しくは https://interarrows.com/mixrank.html

 

株式会社インターアローズ

インターアローズは、 デジタルマーケティング&ソリューション・エージェンシー。ICT世界市場における技術動向の調査および評価を通じて、革新的なインターネットデータおよびソリューションサービスを顧客に提供しています。 インターアローズはまた、グローバルな技術とビジネスを日本に紹介することを専門としています。 戦略的海外パートナーには、Airnow、Airnow Data、MIXRANK、UXCam、およびCrazy Eggがあります。 インターローズは東京とロンドンにオフィスを構えています。

詳しくは http://www.interarrows.com/

 

 

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