Airnow(エアナウ) アプリ市場レポート
2021年12月号

国内Apple App Store

2021年「ライブ配信アプリ」パフォーマンス比較


時が立つのは早いもので、2021年もすでに12月に入りあと数日で新年を迎える時期となりました。2021年はやはり長引くコロナ禍の影響で、アプリ市場に対しては「巣ごもり需要」の長期化をもたらし、特にコミック系アプリや、出会い/マッチング系アプリの売上が増加する結果となりました。その他のカテゴリでも売上金額を伸ばしているのもがあり、その一つが「ライブ配信アプリ」です。

 

「ライブ配信アプリ」とは、スマホひとつでリアルタイムの配信を視聴できるアプリで、 配信者はライバーと呼ばれ、雑談・楽器演奏・ゲーム配信などを日々配信しています。 配信者と視聴者は、リアルタイムでコミュニケーションをとることができるので、SNS感覚で配信を楽しむことができることから人気が高まっています。さらにライバーは、自分のパフォーマンスによって「投げ銭」等の報酬を得ることできることからもユーザーが増加しています。

 

また「ライブ配信アプリ」にもいくつかの種類があり、「17LIVE」「BIGO LIVE」「Pococha Live」「ミクチャ」は基本ライバーが顔を出して配信するのに対し、「IRIAM」「REALITY」は、キャラクターやアバターがライバーとなっています。また「Mirrativ」はゲーム実況中継で、「Spoon」は音声のみのラジオ配信アプリとなっています。

 

このような「ライブ配信アプリ」の売上金額はどの程度なのでしょうか?Figure 1は、本年1月1日から11月30日、国内Apple App Store「ソーシャルネットワーキング」カテゴリの売上金額ランキングトップ20アプリをピックアップしたものです。その中で「ライブ配信アプリ」(表中「緑」でマークされたアプリ)は、トップ20アプリの中8アプリを占めており、「ライブ配信アプリ」で売上トップの「17LIVE」の売上は、Apple App Store単独でUS$2,300万ドル(約26億円)を超える金額となっています。

 

Figure 1 :

Apple App Store

2021年1月1日-11月30日

ソーシャルネットワーキング・カテゴリ

売上ランキングトップ20アプリ

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1 – November 30, 2021, Japan)

 

次に、「ライブ配信アプリ」の過去からの売上金額の推移を見てみましょう。Figure 2は、2017年1月から2021年11月までの上記「ライブ配信アプリ」売上金額推移を示したものです。急速に売上金額を増加させたのは2020年4月からで、第1回目の緊急事態宣言は発令された時期と重なるため、その増加にはコロナ禍による「巣ごもり需要」が関連していることが推察できます。

 

売上金額トップの「17LIVE」は、2020年5月をピークとしながらも現在月間US$200万(約2億2千万円)の売上をキープしており、第2位の「Pococha Live」も現在月間US$150万(約1億6千万円)のレベルまで増加しています。

 

 

Figure 2 :

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1, 2017 – November 30, 2021, Japan)

 

次にこれらアプリのMAU(月間アクティブユーザー数)の推移を見てみましょう。アクティブユーザー数で見た場合には、売上金額のトレンドとは違った結果が出ています。本年11月時点でのトップは「ミクチャ」。過去国内ではこのアプリが先駆者的な存在だったようで、2017年-2018年においては、アクティブユーザー数ではほぼ独占状態にあったと言えます。また本年に入っても急増しており、本年11月では、月間140万を超えるアクティブユーザー数まで達しています。

 

本年11月時点での第2位は売上金額トップの「17LIVE」。こちらも月によって上下はありますが、増加傾向で推移しています。また3位はラジオ配信アプリの「Spoon」が入っており、音楽コンテンツにはアクティブユーザーが多いことが推察されます。

 

Figure 3 :

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1, 2017 – November 30, 2021, Japan)

 

最後にARPDAU(デイリーアクティブユーザーの平均課金金額)でこれら「ライブ配信アプリ」を見てみましょう。ARPDAUで見た場合、各アプリがリリース時に比較して課金金額が減少していることがわかります。特に「IRIAM」はリリーズ時にはUS$18(約2,000円)に迫る金額だったものが、本年11月ではUS$1.78(約230円)まで減少しています。同様に2017年4月には一時的にUS$16(約1,800円)超える課金金額だった「BIGO LIVE」も本年11月にはUS$0.37(約42円)となっています。しかしながら、平均課金金額の落ち込みをアクティブユーザー数の拡大によって補っているため、どのアプリも売上金額は増加の傾向で推移しています。

 

今回初めて「ライブ配信アプリ」をレポートしましたが、このカテゴリもコロナ禍による「巣ごもり需要」によって拡大していると思われます。今後コロナの状況がどうなっているのかまだ見えない状況ですが、引き続きこのカテゴリについてもレポートしていきます。

 

Figure 4 :

(Source : Airnow Data, Apple App Store, January 1, 2017 – November 30, 2021, Japan)

 

スクリーンショット

 

 

 

 

iOS版「17LIVE – Live Streaming」アプリ 使用SDK一覧


弊社のパートナー、インターアローズが国内総代理店となっている米国MIXRANKは、データの取得が難しいiOSアプリ内での採用SDKデータを提供できることで、世界的に高い評価を得ています。このMIXRANKのデータを使用して、上記トピックスで紹介した台湾発のライブ配信アプリ「17LIVE」を取り上げ、このアプリが現在どのようなSDKを採用しているのかをレポートします。

下記Figure 5が、現在「17LIVE」アプリが採用しているSDKの一覧となります。「17LIVES」アプリの特徴としては、基本各分野Appleが提供しているSDKとFirebase系のSDKを併用していますが、他の独立系SDKも多用しています。その主なSDKとしては、分析系では広告分析の「Appsflyer」、広告関連では「ironSource」「MobPub」「MEFacebookAdapter」、カスタマーサポートで「Zendenk」等が挙げられます。また過去採用していたクラッシュ分析の「Crashlystics」や「WeChat」「Weibo」「Tencent」と言った中国系のSDKは全て削除しています。

 

Figure 5 :

「17LIVE – Live Streaming」

採用SDK一覧

 

(Source : MIXRANK)


お知らせ:

「Airnow Data」データパートナー・プログラムに是非ご参加下さい

特別限定特典をご用意しております

 

 

アプリストアデータ「Airnow Data」では、よりデータ精度の高いアプリストアデータをユーザーの方々ご提供させていただく目的で、アプリパブリッシャー様を対象に「Airnow Data」データパートナーを募集することになりました。つきましては、下記をご参照の上、是非ご参加いただけますようお願い申し上げます。

 

データパートナープログラム概要:

■ Airnow Data」のデータ精度をさらに向上させるため、貴社のダウンロード数と売上金額データを共有させていただき、その対価として、データパートナー様限定の特典をご提供させていただくプログラムです。

■ このプログラムには現在、世界1,500社以上のアプリパブリッシャーの方々にご参加いただき、パートナーアプリ数は20,000製品を超えています。パートナーには「Universal Music Group」「Renault」「SimilarWeb」「inMobi」「KKBOX」等の業界をリードする企業様にもご参加いただいております。

■ 貴社からご提供されるデータは、「Airnow Data」の推定値算出アルゴリズムの精度を高めるためのみに使われます、データの販売、共有、解析、第三者に公開されることは決してございません。

 

データパートナー特典:

■ ご提供いただくアプリ数やアプリ内容にもよりますが、データパートナー様限定の特典をご提供させていただきます。詳しくは下記担当者までお問い合わせ下さい。

■ 貴社のデータをご提供いただくことは、結果として、貴社カテゴリのデータ精度が上がることになり、貴社はより精度の高いデータを、より低価格で入手することができます。

 

データパートナー参加方法:

■ ご参加は「Airnow Data」の専用ページから、30秒以内でご登録できます。またこのご登録にはSDKやコードをインストールする必要もございません。

■ 具体的には、「Apple Itunes Connect」「Google Play Account」内に、新規ユーザーとして貴社専用の弊社メールアドレスを追加していただくだけです。貴社のパスワードを共有させていただくことはございません。これだけで「Airnow Data」のデータパートナーに参加できます。

 

詳細は下記担当者までお問い合わせ下さい。是非「Airnow Data」データパートナー・プログラムにご参加いただけますようお願い申し上げます。

 

担当者:髙橋治彦

Email : takahashi@airnowjapan.com

 


Airnow社は、英国ロンドンに本社を持つ、アプリ・マネジメント・ソリューション提供会社です。アプリ市場分析データ、アプリ配信、アプリ・サイバーセキュリティ、アプリ・マネタイゼーションのサービスをワンストップで提供しています。Airnow Data(旧PrioriData)は、このAirnowのアプリ市場分析データサービス部門。アプリストア上でランキングされているアプリのダウンロード数、売上金額データを提供しています。デイリーベースで55カ国、カテゴリ分析、パブリッシャー市場占有状況、ダウンロード数、売上金額、DAU、MAU、及びARPDAU(1日のアクティブユーザー一人当たりの売上金額)のデータを提供しています。MAU、DAUは通常アプリに実装された測定用SDKを使い、モバイルアプリユーザをパネルとして推定値を出しますが、 Airnow Dataは、Airnow社傘下企業およびデータパートナーとの提携により150万社のデベロッパー及びパブリーシャーデータと、トラッキング対象ディバイスは35億とビックデータを活用し算出されているのが特徴です。クライアントにはHSBC, Mastercard, ebay, PayPal, Unilever, Sony, BMWなどがあります。

詳しくは https://www.airnowjapan.com/

 

米国サンフランシスコで生まれた先進的なテクノロジーデータ「MIXRANK」は、WebサイトテクノロジーからモバイルSDKデータ、ディスプレイ・テキスト広告まで、総括的にデータをトラックします。特にWebテクノロジーと、iOSを含むモバイルアプリ・SDKデータの両方をトラックしている企業はほとんどなく、MIXRANKが高い評価を受けてる理由の1つです。SDKに関しては、世界200カ国、アプリ及びアプリ内で採用されているSDKデータを提供。取得が難しいと言われるiOSのアプリデータに関しても、760万以上のiOSアプリの実装SDKデータを保有。さらにそれがいつ採用され、いつ削除されたかのデータも提供可能です。

詳しくは https://interarrows.com/mixrank.html

 

株式会社インターアローズ

インターアローズは、 デジタルマーケティング&ソリューション・エージェンシー。ICT世界市場における技術動向の調査および評価を通じて、革新的なインターネットデータおよびソリューションサービスを顧客に提供しています。 インターアローズはまた、グローバルな技術とビジネスを日本に紹介することを専門としています。 戦略的海外パートナーには、Airnow、Airnow Data、MIXRANK、UXCam、およびCrazy Eggがあります。 インターローズは東京とロンドンにオフィスを構えています。

詳しくは http://www.interarrows.com/

 

 

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