「TapNow」「Campfire」などZ世代の支持SNS続々登場
国内ソーシャルアプリ今週の人気TOP10
2022年8月12日
コロナ禍は私たちの社会を大きく変えてきましたが、人と人とのコミュニケーションも同様に変容させてきました。内向き志向になる大人たちが多い中、しかしZ世代と呼ばれる若者たちは、“コロナによる制限や分断に負けじ”と新しいコミュニケーションや結びつきの在り方を生み出しています。
今月号は、日本のソーシャルアプリの今週トレンドをご紹介します。
Figure 1 :
国内「ソーシャルネットワーク」アプリ
2022年7月31日〜8月6日の対前週比ダウンロード数TOP10 (iOS)
Airnow社 : Airnow Data調べ
今週の国内「ソーシャル」アプリダウンロード数前週比第1位は、今年5月に公開されたばかりの「TapNow」でした。仲間のホーム画面へ写真を送信・共有するソーシャルアプリですが、前週からの増加比は1,030%アップという、爆発的な人気となっています。一週間のダウンロード総件数でも、「LINE」を抑えて、ソーシャルネットワーキングカテゴリーの首位となっています(52400回)。
「TapNow」スクリーンショット
ソーシャルネットワークアプリは一部を除いて、米国や中国、韓国など他国で開発されたものが多かった印象ですが、この「TapNow」は東京のサンゴテクノロジーズ社が公開しています。
特徴的な点は、フォロワー数を集めるタイプの発信型のソーシャルアプリではないことです。本当に親しい仲間や家族間で写真を共有し、グループのホーム画面(ヴィジェット)に写真が表示されます。絵文字を使ってリアクションしたり、写真を送り返して気軽にコミュニケーションをとることができます。共有した写真は履歴に残ります。
対前週比アップ数第2位はゲーマーに必須のソーシャルアプリ、「Discord(ディスコード)」です。前週からの伸び率は43%アップ、週間ダウンロード総数では米国発、2015年公開のこのアプリは、世界中のオンライゲーマー達がゲームのプレイ中に併用操作できるように設計されています。
「Discord」スクリーンショット
Airnow社 : Airnow Data調べ
Figure 2 ;
「Discord」アプリ グローバル国別7日間ダウンロード数
2022年8月2日~8日(iOS)
Airnow社 : Airnow Data調べ
国別のダウンロード数シェアを上表のように解析すると、圧倒的に米国で利用されている「Discord」ですが(40%)、日本も世界第二位のシェアを持っています(9%)。
今まではゲームのコミュニケーションとして拡大した「Discord」ですが、いま開発側はオンラインミーティングやプロジェクトごとの管理がしやすい利点を活かした、ビジネスやコミュニティでの使用も提案しています。
最後に、これもゲーム系ソーシャルのニューカマーである第4位の「Niantic Campfire」をご紹介します。今年6月末に公開したばかりであり、日本語版がまだ出ていないにもかかわらず大人気となっています。Niantic(ナイアンティック)が提唱する“リアルワールドメタバースでのホームページ“として、ゲームプレイヤー達が新しいネットワークを見つけ、ゲームプレイやオフ会、イベントなどを楽しむためのアプリです。
「Campfire」スクリーンショット
例えば「ポケモンGO」「ピクミンブルーム」などゲームと密接にリンクし、同好者たちを「位置情報」や「チャット機能」で結びつけるためのアプリと言えそうです。個人の位置情報の安全度などの懸念はありますが、みんなで現実世界でも集まりながらオンラインゲームを楽しめるソーシャルアプリという逆転的な点が評価されるのでしょう。