News(2022年3月30日)

ウクライナ空襲警報が人気

米国「ニュース」アプリ今週のダウンロードTOP10

2022年3月30日

ロシアのウクライナ侵攻が止みません。遠く離れた東ヨーロッパの戦況と国際社会に与える影響の大きさが日々、世界へ伝えられています。ニュースアプリの公開が続く米国における、最もダウンロードされた「ニュース」アプリの最新TOP10を速報します。

Figure 1 :

米国「ニュース」アプリ 

2022年3月6日〜12日の週間ダウンロード数TOP10 (iOS)

Airnow社 : Airnow Data調べ

米国「ニュース」アプリの最新7日間ダウンロード増加数NO1は米国警察ラジオ・無線スキャナー「Police Scanner Fire Radio」、第2位も同様タイプの米国警察ラジオ・無線スキャナー「Police Scanner Fire & Radio」でした。スキャナーで地元の警察ラジオや無線を検索し、いち早く地元・周辺事件や事故、火事など緊急ニュースを入手できるアプリです。現場地図が立ち上がる機能もあって、アラート設定も可能です。

Police Scanner Fire Radioスクリーンショット

我々日本人から見ると、“いや、このアプリは不味くないか?”と思われることでしょう。しかし米国の電波法(1934年制定)において、電波は公共物として定められ、プライバシーの主張は認められていません。わずかな例外事項には携帯電話周波や軍隊、政府関連周波がありますが、各地警察無線やラジオの周波数を拾うこれらアプリは決して違法ではないのです。ただし、“運転中の利用”と“犯罪事項に利用”すること2点は禁止されているそうです。

第3位は、2022年3月1日に公開されたばかりのウクライナ政府公認の空襲警報システム「Повітряна тривога」です。ウクライナのアプリが米国において人気であることからも、ウクライナ侵攻が米国においても大変関心の高い事が分かります。公開元はウクライナ発(現在ドバイに移転中)セキュリティ・アラーム機器製造販売企業のAjax Securityです。

アプリストアでの製品詳細を翻訳すると、「ウクライナの選択した都市または地域で民間防衛システムからアラート通知を即座に受信できます。適切な設定を行うと、スマートフォンのサイレントモードでも、アプリがアラームを大音量で警告します。アプリケーションは登録を必要とせず、個人データやジオロケーションデータを収集しません。」とあります。

Повітряна тривогаスクリーンショット

下図のように、公開から2週間弱の国別シェアを見た時、過半数が米国からのダウンロードです。本国ウクライナでのダウンロードは本来なら圧倒的数でしょうが、恐らく戦災のために集計が間に合っていません。

Figure 2 :

ウクライナ空襲警報システム「Повітряна тривога」アプリ 

国別累計ダウンロード数シェア2022年3月1日~12日(iOS)

Airnow社 : Airnow Data調べ